海はあちらですか

読んだ本のこと、仕事のこと、ふと思ったことを思うままに書いてみたいと思います。自分の記録と整理のために。

後輩

後輩が一年半前に事故を起こした。
社用車で見通しの悪い交差点で。

車は自走できない状態に。お互い大きな怪我は無かったけど、後輩は今もトラウマで運転できない。

けど、後輩は事故のあと大きく変わった。運転しなくてもできることを、一つずつ積み上げて、自己否定や不安を超えて、小さいことをやり遂げることを繰り返して。だんだん仕事が変わって、お客さんにも認められて、事故前にあった不安定さや強がりが少しずつ減って、自分は自分と割り切ってダメなところも受け入れて、すごく素直になった。 

今日、後輩の学生時代の後輩が同じような 事故を起こしたらしい。

私の後輩は話を聞いて最初は恐ろしかったけど、大学時代の後輩の支えになりたいと言う。


人が成長すること、経験をもって人の支えになれるようになること、そういう一人一人の変化が、いちいち感動的。人と仕事をする良さって有ると思う。あたしもきっと少しずつ変わっているのだと思う。

人間はしょうもないけど、かわいくて、
弱いけど強い。 

人間て変な動物だけど、
身の回りの人を支え支えられ、
誠実に生きていきたいと思った。

生物と無生物のあいだ 読了

生物と無生物のあいだ、という本を読んだ。

高校のころ生物の授業が大好きだったのを思い出した。

 

この本のテーマは、生物と無生物を区別するものは何か、

生命とは何か、ということ。

 

一般的に、生物と無生物の違いは自己複製能力の有無で説明される。

本書においてもこれは大前提だが、

これに加え動的平衡状態を生物の本質として説明している。

 

生物の体は無数の分子からなるのだけれど、

その分子は、食事からとりこまれる分子と常に入れ替わり、循環し続けている。

破壊と再構築を繰り返し続けることで一定の平衡状態を維持している。

これが動的平衡

生物の実態は大きな流れの中の”淀み”でしかない。

私の体も、ただ他より密度の濃い流れの一部だと考えてみると不思議な感覚になる。

 

動的平衡状態にあるからこそ、生物は不足や過剰を柔軟に調整する。

”やわらかな適応力となめらかな復元力”を持つ。

遺伝子をノックアウトされたラットも別回路で機能を補てんし正常に成長する。

 

生物ってすごい!すごくよくできてる!

そしてなんか観念的な感想だけど、人間になんて全然見えない大きな流れや関係性が

網の目のように広がって関係しあって世界は動いているんだろうな。

 

著者は分子生物学の研究者。

本の中には昔授業に出てきた単語や人名が次々と出てきて、懐かしかった。

また昔、生物の仕組みの精密さや柔軟さに感動して、

生物の授業が楽しくて仕方なかったことを思い出した。

 

このブログもひとつのツールにして、

自分が好きだったもの、興味あるものを思い出して積み上げていきたい。

いろんなことに興味のわきづらい今の自分が少しずつ変わることを期待して。

 

次は同じ著者の「動的平衡」も読んでみよう。

あと、高校のころの図説を引っ張り出してこようかな・・・。

 

写真は多摩川上流のお茶屋さん。

陽気な石のうさぎ。無生物ですが楽しそうです。

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はじめた動機

まずはブログをはじめた動機を整理。

 
最近は少し悩んでいました。
やりたいこと、やるべきことがよくわからず。
 
ちなみに仕事は楽しいです。
同僚も仲良いし、お客さんも良い人ばかりで、
やりがいもあるし、なんの不満もありません。
 
さらにこれも良いことに、
うちの会社はやる気があれば色々な機会が与えられます。
その中で、あたしも自分で何かを成すべき年次です。
 
しかしやりたいことがないのです。
 
お客さんのため、会社のため。
それがそのまま自分のためと、すんなり思えてしまう性格です。
 
けどやっぱりどうせ生きていくなら
自分のやりたいことに精一杯打ち込んでみたいものです。
 
そんなとき営業途中の駐車場で、待ち時間に、
この質問に出会いました。
 
 
10年も前の質問と回答のやりとりです。
質問主さんがいまどうしているかわかりませんが、
少し共感してしまいました。
そして回答者とのやりとりになんだか嬉しくなりました。
 
これまでネット上に思うことを上げるということに少し抵抗がありました。
Mixiも一時期やりましたが、文章書くのが恥ずかしくてやめました。
Facebookも書くのをためらってしまい、結局閲覧専門になっています。
 
けど、ここでこっそり自分のために書いていくのは
なんか楽しそうだな、と思うきっかけになりました。
 
思い立ったが吉日。
 
始めてみた次第です。
ブログが、私自身が、どうなるかわかりませんが、
すでに少し楽しい気持ちになっているので、
ゆったりはじめていきたいと思います。
 
写真は全然関係ないけど過去撮って記事の気分に合うものをなんとなく。
沖縄西表の港。
水滴越しのペンキの色が好き。

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するめ~ブログ開設にあたり~

酔っぱらった勢いで、ブログを始めてみる。
タイトルは昔読んですごい衝撃を受けた
まどみちおの詩から、なんとなく。



「するめ」
   まど・みちお


 とうとう
 やじるしに なって
 きいている

 うみは
 あちらですかと……



 詩集『まめつぶうた』
 (昭和四十八年)より



するめの切実さがなんか刺さる。

ふと思い出したのでタイトルに。
どんなブログになるでしょうか。