一般意志2.0 読了
誰かのtweetで紹介されていておもしろそうだったから、一般意志2.0を読んでみた。
面白かった。
ルソーについて、授業で聞いたことあるきがするけど忘れてたし、よく知らなかったけど、この本でやってみるのはルソーの一般意志という概念をそのまんま読み直して現代風に具体化してみよう、という試み。
共感できたのは、熟議による合意形成、民主主義を現実的ではないと前提にしている点。本当にそう思う。政治参加とか言われても問題が多すぎるし複雑に関連しあってるし、こうあるべき!っていう全体像を描くのは個人には難しい。なんなら著者も言ってるけど何かの専門家だって特定分野以外は素人なんだしね。
デモとかもとても大事だと思うけど、本当にあれで世の中が動くかと聞かれるとあまり実感がわかない。
そこで著者は一般意志2.0ってことで、ニコ生みたいな形をひとつのイメージにして、専門家の熟議に世論で影響を与えよう、と考える。
ニコ生って言ってしまうとイメージが狭まるけど、ああいうリアルタイムの参加だけじゃなくて、なんかもっと日常のあらゆるやりとりの中から民意を取り出すことは出来そうだなぁと思った。
こないだIBMのcognitive nightってワークショップ行ってみたけど、まさに膨大な自然言語データの解析と利用の話だし、ニコ生よりよっぽど現実味ある。
出てきた民意が思いがけず誰のためにもならないものだったり、そんなこともありそうだから何とも言えないけど、今の民主主義には違和感あるよねー、って人にはおもしろいかもです。
ご参考までに。