役所の庁舎が好きだ。ただ思うことを好き勝手書く。
仕事で役所まわりの営業をしている。
そういえばあたしは役所の庁舎が好きだ。
特に好みは古い庁舎。これまで写真とかちゃんと残してなかったんだけど、古い庁舎はその時の技術とデザインをこらして、威厳と文化の気配ただよう建物が多い。そして材質としてタイルを活用している建物が多く、おそらく特注タイルも多いのではないか。これがなかなか味わい深い。
格安スマホにしてからあまりに写真がキレイじゃないからとってなかったけど、今回はいくつかとってみた。てか携帯かえようかな。
これは佐久市の階段室。床のタイルがかわいい。1階の文字はシルバーで年季が入ってまろい光沢が良い味を出していた。ちょっとデザインしてあるのが手すりのところに縦に装飾されているステンレス?の棒。これは上層階までつづいていてわりとシンプルな階段室のアクセントになっている。まぁ好みかってとそうでもないけど、もうひとつなんかしよう、っていう感じは嫌いじゃない。
ちなみに佐久市はエレベーター前の階数表示がわりとパンチあって好きだった。
これです。
役所ですよ。どうなんだろうか、以前役所を建てるときには「文化的施設」という自己認識だったんだろうか。わりと美術品があったりデザインに個性が強い建物が多い。まぁこれは中でも攻め気味だと思うけど。
けど、ここまでビビットじゃなくてもロビーに大きなレリーフがある役所はすごく多い。佐久市も例にもれずレリーフが。
なにかこういう美術品とか文化的な要素というのをガツンと配置した役所がすごく多い。なんか役所っぽすぎてみんなスルーしてるけど、このサイズのレリーフあらためて見るとなかなかインパクトあるよ。そしてデザインの統一感がないことも役所建築の魅力。さっきのエレベーターホールと共通のコンセプトがあるとはとても思えない。混沌として盛り込みすぎでノスタルジック。そしてスルーされている。すてき。
ちなみに役所デザインの中でも一番好きなのは階段室。
これは中野市の階段室。手すりは木で良い感じに年季が入っている。壁は大理石?とタイルで手の込んだつくり。天井が曲線になっているのも個性。
これは上田市の階段室。
青い床がきれい。手すりは写真に写っているのは紺に黄色のライン。なぜか1階から2階の間の手すりはラインなしの黄緑一色。そういう、何でそうなった的要素も含めかわいく感じてしまう。
上田市は外観もなかなかイカツくて悪くない。無骨はコンクリ打ちっぱなしの格子と事務的デザインのタイルの組み合わせ。威厳があってなかなかいい感じ。できた当初は打ちっ放しのコンクリの大きな格子はなかなかイケてたのではないか。
ちなみに今回古めの庁舎をピックアップしたけど、今どんどんと古い庁舎は取り壊され新しくなっていっている。耐震のこともあるんだと思うけどさみしいもんだ。
新しい庁舎もまぁおもしろいんだけど、過去のものと比べてコンセプトの変化が大きくて、マジでびっくりする。総じて新しい庁舎は美術品系の装飾は徹底的に抑え気味で、広い空間、白い壁、ってのがルール。たぶん、主役は住民です、建物は人が行き来しコミュニケーションをとる場、器にすぎないんです、みたいなプレゼンがされたのだろうと思われる空間。
ちなみにデザインの方向性は大きく分けると二種類あって、クールな無機質系か、あたたかみのある木質系。ひろい空間と白い壁にどっちかの要素で他の機能が加えられている感じ。有名な建築家がやったものも大くくりにはこのどちらかの感じがする。
そして残念なのはサインシステムが、だいたい同じようなデザインになっていて、ユニバーサルデザインとかの観点では良いのかもしれないけど、とにかく面白くない。どこのメーカーなんだろう。
しかし、ここまで書いてみて、役所庁舎のデザインということだけど、背景にある役所の自己認識・役所に求められる態度というのが世の中的に変わったのだろうな。あとは世の中全体の価値観も。
まぁそんな考察は無視して、今後は役所の写真を撮りためるつもりです。なんなら完全主観の自治体役所庁舎データベース的なことになっていったらおもしろいな。
とりあえず、携帯iphoneにしようかな。
以上。